第一草稿

なんとなくをなんとなく書き出してみるブログ

『世界一楽しい決算書の読み方』

どこかのランキングで見かけた本が図書館にあったので読んでみました。率直な感想は「なるほど、売れるわけだ」。

本書の特色は

  1. 財務諸表を「形」で理解していくので、数字や会計に苦手意識のある人でも読みやすい
  2. クイズとダイアログが中心で話が進んでいくので、ワクワク感とスピード感が持続する
  3. ビジネスモデルや戦略にの違いが財務三表にどう表れるかがわかるので、一通り読める人でも楽しめる

あたりでしょうか。

どなたの功績なのかわかりませんが、図表のデザインもかなりわかりやすく、理解を助けてくれます。それと、メルカリ、sansan、スペースマーケットなどのここ数年で上場したスタートアップが多く出てくるのも財務諸表分析の本では珍しいと思います。個人的には親しみポイントでした。

これまで会計の最初の一冊には【増補改訂】 財務3表一体理解法 (朝日新書)をおすすめしてきましたが、これからはこっちですね。

学び

ぼくは(会計は耳学問ですが)仕事で競合調査や新規事業検討をするごとにIR資料に目を通すので、なんとなくは読めます。なのでP/LやB/Sに関しては、どういうときどうなるとかは大体わかってて、本文中のクイズもほぼ大丈夫でした。(ZARAとユニクロは見分けがつかなかったですが…orz)一方、C/Fは見方もよくわからず、仕事のときもほとんど無視してました。この本で財務戦略・財務状態の違いがどのようにC/Fに表れるかを理解できたのが、一番の学びです。

簡単にいうと、キャッシュフローは次のように三つの活動に分かれます(p.133「3つの活動の数字の意味」より)。

プラス マイナス
営業活動 本業で資金を獲得 本業で資金が流出
投資活動 設備や株を売却 設備や株へ投資
財務活動 資金を調達 返済

分かれた三つの活動動がプラスなのかマイナスなのか、相対的な大きさはどうなっているのかで、事業戦略や財務状態がわかります。

本文中では六つに分類していますが、自分の理解で改めて三つにくくってみました。

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pp.134-137の内容を元にukichironが作成

こんな感じですね。投資に注目して、限定的(安定成長)なのか、稼ぎよりも多い(非連続成長)のか、してない(事業縮小)のかで分類するのがしっくりきました。

P/Lでは設備投資や債務返済がわからないので、キャッシュフローの健全性や戦略の先行情報として、C/Fは非常に便利です。見て見ぬ振りをしてきましたが、義務化されたのにはちゃんとわけがあるようです。いままでごめんなさいorz